調査研究
ウッドデザイン賞2022 優秀賞(林野庁長官賞)受賞作品『木製浮き基礎工法』をご紹介!
コンクリート基礎の代替となる環境配慮型の木製浮き基礎工法。解体後の木材は再利用が可能!
作品概要
木製浮き基礎工法は、掘削した地盤に井桁状に防腐処理丸太を組み埋設する組立式の直接基礎工法です。基礎の直下、組み上げた丸太の間に砕石等を充填し締固め、基礎と土層を固定します。既存のRC基礎の代替となる環境配慮型の基礎工法として開発しています。現在は、設計事務所や建設会社等の利用を想定しています。
受賞作品名 | 木製浮き基礎工法 |
受賞者 | 越井木材工業 |
表彰部門 | ライフスタイル部門 |
対象分野 | 技術・建材分野 |
サブカテゴリー | 技術/新たな構造・構法・工法の技術 |
評価ポイント
基礎という分野にも木材を積極的に活用し、解体・廃棄・再利用までを含めたライフサイクルコストにおける優位性と環境配慮を施主や事業者が意識を向ける契機となる点は高く評価できる。防腐処理を施した解体部材は再利用も容易で、杭や擁壁などの土木分野での再利用も可能である。

木製浮き基礎工法は、掘削した地盤へ井桁状に防腐処理丸太を組み埋設する組立式の直接基礎工法です。基礎の直下と組み上げた丸太の間に砕石などを充填し締固め、基礎と土層を固定します。既存のRC基礎の代替となるような環境配慮型の木製基礎工法として開発しています。
さらに、使用する木材には防腐処理を施し、地中で用いても腐朽がほとんどされないため、解体した部材をそのまま再利用することが可能です。他の物件への再利用だけでなく、地中杭や土留め擁壁といった土木分野などの用途を変えた再利用も可能です。
本工法は、上部構造物の重量やプランに応じた基礎の配置が可能であり、井桁の間隔や丸太径などを適当に設定する事により経済的かつ適切な基礎となります。
近年、建築現場では少子高齢化、熟練工の不足および人手不足による省力化や工期短縮が求められています。建築物の施工過程における基礎工事の重要性は高く、後工程に与える影響の大きさだけでなく、必要な費用や専門業者の手配など多くの問題があります。本工法を用いる事で基礎工事期間の短縮をはじめ、多くの問題を解決する事ができます。
その上、環境的な利点が多くある事から事業者等が自然と環境へ意識を向ける契機となります。また、本工法は解体・廃棄・再利用までを含めたライフサイクルコストによる優位性を提案しており、建てて終わりという考えからの脱却を促し循環型社会の形成に適応した高い環境性能を有しています。
閲覧・入手・技術提供の方法(連絡先)
下記リンク、他、新聞・雑誌・学会誌などで本技術の閲覧が可能。
技術提供やより詳細な情報については、越井木材工業までご連絡ください。
【概要サイト】越井木材工業|木製浮き基礎工法
https://www.koshii.co.jp/products/ukikiso/index.html
【活動紹介】TEAM EXPO2025 共創チャレンジ



